最初に結論から
- 事業計画における「強み」とは、売上や利益の源泉となるもの
- 自分が「あたりまえ」に行っていることが、大きな強みである可能性が高い
- 自分の強みを適格に把握するのはかなり難しい。第三者や専門家の意見を受けると良い
事業計画書で求められる「強み」とは?
「あなたの事業、もしくはあなた自身の強みは何ですか?」
「 事業計画書に書く新しい事業は、自社の強みを踏まえた内容となっていますか?」
このあたりは事業計画書で必ず問われるものです。 実際、大抵の補助金では審査項目として明記されています。
小規模事業者持続化補助金<一般型>第 12 回公募要領 より。強調は筆者による
「なんだ、自分のビジネスの良さを強みとしてアピールすればいいだけでしょ?」と思われた方は要注意。
あなたのアピールしているそれ、本当に「強み」ですか?
よくあるダメな強みのアピール
まずはダメな例から紹介します。
きめ細やかなサービスによりお客様から信頼を得られている
この強みを評価する側はこのように思います。
「きめ細やかなサービス」って具体的には何なの?
本当に「きめ細やかなサービス」を目的にお客様は来ているの?実際はほかの理由で選ばれているとかないよね?
同業他社だって「きめ細やかなサービス」しているはずだけど、比較して本当に優れているの?
「お客様からの信頼」ってどの程度なの?ビジネスとして十分な売上・利益が出るほどの信頼を得ているの?
これらの疑問に対する説明(回答)がほかに記されていれば問題ないですが…
このような書き方をされる方は、大抵説明できていません。
上と比べたらかなりまともな強みのアピール
業界平均を大きく超えるリピート率90%を実現する、きめ細やかなサービス
業界平均と比較することで、一般的な同業他社より優れていることを示せています。
また、 お客様からの信頼を、「リピート率90%」と客観的な指標(数字)で表しています。
業界平均との比較は「業界のデータ」を調べていなければ回答できません。ちゃんと市場分析を行っている証拠でもあり、審査する側に好印象を与えられます。
また、「リピート率90%」と具体的な数字を示せるということは、顧客管理をしっかり行っている証拠。これも審査員にも好印象を与えることになるでしょう。
※注意 事業計画書にウソを書くのは絶対にNGです。 例えば業界データを調べていないのに「業界平均と比較して」など絶対に書いてはいけません。 審査するのは「審査のプロ」なのでウソは絶対にバレますし、大きくマイナスの印象を与えます。
次の記事では、「正しい強みの見つけ方」を紹介します。
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